2025年6月20日金曜日

Tweed Tunnels(トウィード・トンネル): ニューヨークの廃墟シリーズ

 ハドソンバレー沿いにあるClausland Mountainにとある建造物があるという情報を耳にして、登山をほぼしない私が「ちょっくら行ってみるか」と軽い気持ちで山に向かいました。

あまり使われていないようなトレイルの入り口

入口付近はまだ寂れた感じのトレイルのようだ

ところが、いざ着いてみると、その山のハイキングトレイルはすでに閉鎖済み。しかも例の建造物はそのトレイルから外れた奥地にあるらしい。。。仕方なく、かすかに残る獣道を頼りに検索スタート。

倒れた木が獣道の行く手を阻む

徐々に獣道も薄れていくようなエリアを進む

木々に囲まれた獣道を進んで行くことに。。。

でも正直、ナメてました。水も食料も持たず、携帯も圏外。そんな状態で2時間以上、山の中をさまよい続け、汗だく、ヘトヘト、ほぼ迷子。もう諦めて帰ろうかと下山を考えたその時ーーーー


明らかに人工的に加工され、つまれている石


倒れた木の横に謎の人工的なモノを発見

何か分からないが、あきらかに最近使われてた


謎のタイヤが木にかけられていた

目の前に突如現れた、人工的な構造物の数々!「もしかして近いかも?!」と最後の気力を振り絞り、あたりを探し回ったら。。。

ついに例の建造物を発見!!


要塞化された後が見られるTweed Tunnels

Tweed Tunnels

ハドソンバレー沿い、深い森におおわれたClausland Mountainの奥地に、人知れず存在する「Tweed Tunnels」。この地は第一次世界大戦中、アメリカ軍がヨーロッパ戦線での塹壕戦に備えた極秘の訓練場として築かれた。地中に張り巡らされた迷路のようなトンネル、苔むした塹壕、崩れかけた射撃台、そしてひんやりとした地下壕ーー100年以上の時を経た今も、そのままの姿で静かに残されている。

塹壕戦を想定して作られた要塞化されている壁


武器は弾薬の保管庫として利用された、バンカー


一面の要塞を大きく囲むように作られた壁


木の幹に侵食されているトンネルへの入り口


トンネルはいくつかの場所で崩れているのが見れる


射撃の練習台として使われたであろう、発射台の数々

だが、この場所はわずか3年で閉鎖された後、決して再利用されることはなかった。やがて若者たちがスリルを求めて集う場所となり、壁一面に落書きが広がったが、次第にこの地はただの廃墟ではなくなっていた。

さらに続く塹壕を想定されて作られた壁


塹壕の壁の上からみた、バンカー


地下壕のトンネルが通っている場所も発見


トンネルが崩れ、トンネル内がむき出しになっている個所もある


木々の侵食で隠されている、バンカー


現在はバンカーの中に入ることも可能

バンカー内は多くの落書きがあるものの、特に汚されているような感じはなかった


いつしか、「死」がこの地に巣を作った。ギャングが痛いを隠す場所として選び、不可解な殺人や自殺が後を絶たず。そしてついには「Omega Men」と呼ばれるカルト集団の儀式の場と化した。うわべは静寂に包まれているが、地下にはいまもなにかが蠢いているような、異様な気配が漂っている。


壁の下をくぐり抜けると小さな塹壕が見られた


武器と弾薬を保管されてたと思われる小さめのバンカー


大きな壁の塹壕に隣接しているのが分かる


何かの儀式に使われていたと思われる場所


塹壕の壁を一番最後には一番大きいバンカーがある


中は二階建てになっているが、すでに崩れて危険なため外からの撮影のみ


かつて、戦地に送られる兵士たちが恐怖とともに訓練を重ねたこの地には、その時に染みついた絶望と苦悩の記憶が今も渦巻いているのかもしれない。100年の時を超えてもなお、「Tweed Tunnels」は呪われた場所として人々を引き寄せ、そして拒絶している。有機を持たぬ者が近づくべきではないーー。


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