35年ぶり、ついに“帰郷ボタン”をポチりました。目的地・台湾。これはただの帰省じゃありません。時空をワープする大冒険です。
懐かしさで胸がいっぱいになる一方で、「言葉、ちゃんと通じる…?」「え、今の台湾ってそんな感じなの?」という言葉の壁&カルチャーショック予報も若干あり☁️
……がしかし。そんな不安は、再会へのワクワクにあっさり押し出されました。
35年分たまりにたまった家族の愛、記憶の奥に眠っていた故郷の匂いと温度、それらを全身で浴びに行く旅です。泣くか、笑うか、食べ過ぎるか(たぶん全部)。最高の思い出をスーツケースいっぱいに詰めて帰る覚悟はできました。
いざ、台湾へ——懐かしさと未知が交差する、人生イベント級の帰省スタート!
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| EVA AIRの飛行機 |
ニューヨーク・JFKを深夜1時半発。選ばれし者だけが搭乗できる(気がする)エバー航空・直行便——ここから始まります、名付けて「時空跳躍ミッション:NY → 台湾」。
フライト時間は約15時間。眠らない街NYをそっと背に、機内という名のカプセルに身を預けた瞬間、地球の裏側へ静かにワープ。映画を観て、うたた寝して、機内食に一喜一憂しているうちに、時間の感覚は完全にバグります。
このロングフライトさえ乗り越えれば——目覚めた窓の外には、35年ぶりに踏みしめる故郷・台湾(TPE)の朝の光。「え、もう着いたの?」と脳が追いつかない頃、心だけはすでに到着済み。
眠っている間に、過去と未来が一本の航路で繋がる。これはただの移動じゃない。期待と興奮を抱えて時代を越える、空の冒険譚なのです。
長丁場フライトに備え、機内の自席はすでに「究極の快適コマンドセンター」へと変貌しました。
まずは長旅の生命線、ネックピロー要塞を展開。そこへノイズキャンセリングヘッドホンを装着し、赤子の泣き声もエンジン音も無効化する——静寂の結界、発動。
さらに投入されたのが、15時間という概念そのものを消し去る「時間消滅デバイス三種の神器」。ノートPC、タブレット、そして切り札の Nintendo Switch。これで映画も仕事もゲームも、逃げ場なしです。
準備は完璧。隙はゼロ。あとはシートベルトを締め、機内食に一喜一憂しながら時間を溶かすだけ。
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| NY時間、深夜4時の機内食 |
退屈という名の長距離フライト。その砂漠に、ニューヨーク時間・深夜4時、突如として現れる唯一のオアシス——そう、機内食タイムです。
選択肢は二択。「中華風ポーク」か、「洋食のミートスパゲッティ」。眠気で判断力がほぼゼロの中でも、手は自然と前者へ。中華風ポーク、即決。(誰がブタだっ!)
正直、深夜4時。お腹はまったく空いていません。それでもこの異空間・高度1万メートルで食べるポークは、なぜか別格。機内の静けさと相まって、妙にうまい。悔しいけどうまい。
気づけば完食。眠気は増したけど、台湾到着へのモチベーションはしっかり満タン。深夜の機内食——それは胃袋より先に、心を台湾へ近づける儀式なのでした。
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| 飛行機のトイレで撮影 |
約15時間のフライト。興奮が勝ちすぎて、まったく眠れない。羊を数える前に、脳が全力疾走です。
仕方なく始まったのが、退屈殲滅作戦。ノートPCで作業、タブレットで動画、Nintendo Switchでゲーム——「よし、時間を潰すぞ」と思ったその瞬間、罠はすでに発動していました。気づけば画面凝視、指フル稼働。暇は消えたが、体力も一緒に消滅。これは暇つぶしではない、セルフ体力削りプレイです。
まだまだ続く空の旅。なのに体力ゲージは黄色どころか、もう赤点滅。「え、ここで詰む?台湾着く前にゲームオーバー?」と、謎の危機感が押し寄せます。
こうしてフライトは、ただの移動から一転。退屈と戦うはずが、体力と戦うことになる“空のサバイバルミッション”へ。目的地は台湾、だが最大の敵は——自分でした。
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| 台北に到着3時間前の機内食 |
フライト残り3時間。ついに訪れました、第2回・機内食イベント。ゴールが視界に入った今、ここはもう前哨戦です。
到着前から心を台湾にワープさせるべく、選択したのは「中華風・鶏肉のおかゆ」。
迷い?ありません。台湾モード、即オン。
正直に言うと、そこまでお腹は空いていない。……はずだったのに、一口目で裏切られる。
「あれ?レベル高くない?」気づけばスプーンが止まらない不思議現象。
そういえば最初の機内食も妙にうまかった。どうやらエバー航空、機内食の本気度が高い。
疲弊した体に追い打ちをかけるように、今回もしっかり完食。湯気立つおかゆの温かさが胃に染みるころ、「もうすぐ台湾だな…」という実感が、じわっと胸に広がります。
空の上で味わう一杯のおかゆ。それは栄養補給であり、故郷へのカウントダウンでもありました。
ついに——台湾時間・朝7時。桃園国際空港、到着。帰ってきたぞ台湾!……と言いたいところですが、フライトはまさかの16時間。機内での睡眠はほぼゼロ。
体力ゲージは完全に緊急アラート点灯中、もはや赤点滅どころか「要救助」。ここから台湾での一日が始まると考えた瞬間、正直、視界が一瞬フェードアウトしました。
「え、今から行動するの?」という脳内会議が開催されるレベルの疲労感。——しかし。そのすべてを一瞬で吹き飛ばしたのが、「台湾に着いた!!」という爆発的な実感。疲れ?何それ?今の私を動かしているのは、睡眠でも栄養でもない。純度100%のアドレナリンです。
時差ボケ?関係なし。体力?後で考える。気持ちだけはフルスロットル。
こうして、理性を置き去りにし、興奮だけを燃料に——35年ぶりの故郷での、長くて濃い一日がついにスタート!
桃園国際空港に到着して、入国審査へ向かう前に発動した最初の極秘ミッション。それは——台湾では全面NGなアイテムとの静かな別れです。ここで余計なイベントを発生させるわけにはいかない。心を鬼にしてリセット完了。身も荷物もクリーン100%、いざ入国審査へ。
……ところが。
なぜか私、やたらと詳しくチェックされる側の人間だったらしく、審査官の視線は鋭く、質問は細かく、雰囲気はほぼ尋問モード。一瞬、「え、ここが最終ボス?」と背中に冷や汗が走ります。
しかし、数分後——無事通過!スタンプが押された瞬間、脳内でファンファーレが鳴りました。最大の関門、クリア。
……と安心したのも束の間。次に待ち受けているのは、「Vapeなしで過ごす台湾滞在」という長期戦。
入国はできた。だが禁断症状という名の隠しボスが、もうそこまで来ている——。35年ぶりの故郷で始まるのは、再会の旅か、それとも自分との戦いか。






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