2025年11月24日月曜日

10/25/2025 台湾帰省旅行 九日目・台北から沖縄 - Taiwan Homecoming Trip: Day 9 - Taipei to Okinawa

 

台湾9日目――空はまるで雨が降ったりやんだりの気まぐれ天気。そんな中、「今日、ほんとに飛行機飛ぶよね…?」という一抹の不安の中で桃園空港へ向かうのであった。雨よ、頼むから“離陸キャンセル”だけは押さないでくれ…!


淡水から桃園国際空港までの道のりは――まずMRTレッドラインで「台北駅」へ、そこからAirport Expressに乗り替えで、所要時間は約1時間45分。でももう9日目の私は違う。初日は「路線図って何!?」レベルだったのに、今や台北MRTを乗りこなす達人。乗り換えも余裕の表情でスチャッと決める。

桃園国際空港に到着!出国検査もスムーズに突破し、「あれ?私って実は旅のプロ?」と勘違いしそうなくらい順調。そしてここから――人生初の沖縄へ、いざ出発!心の中ではドラマの最終回みたいに「See you, Taiwan!!」と手を振りつつ、実際の私は重い荷物を背負いながらゲートへ小走り。台湾よ、また会う日まで!また5日後に会いましょう~。


桃園空港から那覇空港までは、なんと約1時間半弱。……え、ちょっと待って。淡水→桃園空港より短くない!?「海外旅行!」って気合い入れてきたのに、体感としては「ちょっとコンビニ行ってくるわ」レベルの距離感。沖縄、想像よりめちゃくちゃ近いじゃん。これはもはや“ご近所さん”扱い。


そしてついに――沖縄に上陸!人生初の沖縄、そして日本自体もなんと15年ぶり。その結果、気持ちはこんな感じ。「ただいま日本!」+「はじめまして沖縄!」= 謎のハイブリッド感。なんか、実家に帰ってきたのに家具の配置が全部違う…みたいな不思議さ。右も左も分からない沖縄だけど、とりあえず言葉は100%通じるから――まぁ、最悪迷っても「すみませ〜ん!」って言えばどうにかなるでしょ。


那覇空港から無事にゆいレールに乗車!はい、もう“知らない土地で電車に乗る恐怖”なんて卒業しました。私レベルになると、初めての街でもスッと改札を抜けて「あ、こっち方面ね」と知ったかぶりできる域に到達。そして車内をふと見上げると――そこには堂々と輝く広告、「こんにち…うんこ?」まさかの初沖縄、初ゆいレールでウン◯に見守られるとは思わなんだ。そんな心のツッコミを胸に抱えながら、これから5日間お世話になるホテルへGO!

ついに今回の拠点、「アパホテル(那覇松山)」に到着!よし、チェックインして沖縄ライフ開幕――と思いきや。ホテルへ向かって歩いている途中、何度も聞こえてくる謎の声。「いい子いるよ〜!」「寄ってかない〜?」え、私そんな“スカウトされそうな雰囲気”出してた!?後で知った衝撃の事実――この松山エリア、飲み屋&ウフフ系のお店がズラリと並ぶ、沖縄でも屈指の“夜が濃い”街だったらしい。治安もワースト級との噂。そりゃ声もかけられるわ。でも私、そういう世界とは無縁なので大丈夫。(たぶん。いや、きっと。いや絶対。)というわけで今日はビビりながら早めに撤退。明日からの沖縄大冒険に備えて――即・就寝!

10/24/2025 台湾帰省旅行 八日目・淡水紅毛城、北投、Taipei 101 - Taiwan Homecoming Trip: Day 8 - Fort San Domingo, Beitou, Taipei 101


Hobe Fishing Harborから見る淡水川

台湾8日目。台風のピークは過ぎ、強風も次第におさまってきたものの、天気は依然として雨が続いていた。明日からは沖縄へ向かう予定があるため、台湾で観光できる時間も残りわずか。そこで今日は、淡水で歴史に触れられる「紅毛城」、温泉地として知られる「北投」、そして台湾を象徴する存在ともいえる「Taipei 101」を巡ることにし、盛りだくさんの一日を過ごすことにした。

「紅毛城(Fort San Domingo)」

今回まず向かったのは、淡水にある「紅毛城(Fort San Domingo)」。ひと言でいうなら——「歴史、詰め込みすぎのスーパー要塞」。なんと17世紀から現在まで、スペイン → オランダ → 清朝 → イギリス → 日本 → アメリカ/オーストラリアと、まるで“世界リレー”のように次々と支配&利用され続けてきた場所。この経歴だけ見ると、「転職回数、多すぎじゃない?」と言いたくなるほどの多国籍キャリア。“歴史ドキュメンタリーの中を散歩している”ような気分になり、思った以上に勉強になるスポットだった。


「紅毛城(Fort San Domingo)」をあとにし、「北投」に向かう前にちょっと寄り道。せっかくなので「淡水」の街を探索することにしました。この淡水という町、川と海に面しているせいか――“景色よし・歴史よし・食べ物よし”の三拍子そろい踏み。週末にもなれば観光客で大にぎわいになる人気スポットで、雰囲気としては「歩くだけで楽しめるテーマパーク」。しかも今いる場所からめちゃくちゃ近いのに、楽しめるポイントがゴロゴロしていて、「ここ、近場なのにポテンシャル高すぎない?」とツッコミたくなるレベル。移動前の寄り道のつもりが、淡水だけで1日使える説が濃厚に浮上した瞬間でした。

ここから一日が長丁場になることを見越して、まず立ち寄ったのは「台灣G湯-淡水總店」。作戦名は――「まずは腹を満たせ。」先日あまりにも美味しすぎて感動した「雞肉飯」。その記憶が忘れられず、ここでも迷わずオーダー。そしてひと口。「はい、優勝。」やっぱり美味しい。ブレがない。裏切らない。雞肉飯、どこで食べてもクオリティ高すぎでは?

ここから向かったのは、「淡水」からMRTで約30分。温泉地として名高い――「北投」!歴史でも歩き回り、胃袋もフル稼働させたあとは、いよいよ本日のテーマが発動。「身体、リセットしたい。」そう、まずは温泉で疲れを解きほぐして、自分自身を癒やすターンに突入。観光もグルメも大事だけど――とりあえず今は、温泉がいちばんのご褒美。

「北投」駅を出てまず目に飛び込んでくるのは——日本統治時代につくられた、レトロ感満載の“昔の駅舎”。今は温泉地の案内所として活躍中で、建物自体が、「ようこそ北投、温泉の歴史はここからだよ」と無言で語りかけてくる感じ。駅を降りた瞬間に歴史を浴びられるあたり——北投、いきなり温泉じゃなくて“雰囲気”で先に温めてくるタイプだった。

そして最初に向かったのは「北投溫泉博物館」。正直、「温泉の博物館って、一体何を展示するの?」と半信半疑だったのですが——入ってみてびっくり。館内では「北投」が温泉地として歩んできた歴史をしっかり学べるうえに、建物自体がどこか温泉情緒をまとっていて、まるで当時の雰囲気にタイムスリップしたような感覚に。さらに休憩できるリラックススペースまであり、「え、ここ…想像以上に楽しめるぞ?」という予想外の発見。

次に向かったのは、湧き出す温泉が見られることで有名な「地熱谷」。…なのですが——正直、事前情報ゼロ。「地熱?谷?つまり何?温泉がある渓谷?蒸気のテーマパーク?」と頭の中はクエスチョンマークだらけのまま現地へ突入。どんな景色が待っているのか、癒しなのか、恐怖なのか——まったく想像できないドキドキ感を抱えながら向かった。

おお、着いてみてようやく理解。「あ、ここ…巨大な“温泉の源泉ビュー”スポットなんだ。」この場所から、もくもくと湯気が立ち上り、まるで大地が「はい、ここから湧いてます!」と自己申告しているかのよう。もちろんここで温泉に入れるわけではないのだけれど、立ち上る蒸気と熱気がじんわり伝わってきて、“露天風呂の入口だけ味わってる気分”。見ているだけなのに、なぜかちょっとリラックス。


時間の都合上、「北投」では“温泉を眺めて温泉気分だけ味わう”という体験で終了。名残惜しさを背中に引きずりつつ——次の目的地は、ドドンと「Taipei 101」!温泉でほっこりから、いきなり超高層ビルへ。この流れ、まるで「癒し → 近未来」というジャンル急転換ツアー。ここからは台湾の象徴に一直線!

MRTで「Taipei 101」へ向かう途中、たまたま乗り込んだ車両がなんと——北投温泉テーマ車両!車内の半分くらいが温泉推しのデザインで、壁も床も広告感満載。まるで、「走る温泉PR館」といった雰囲気。電車なのにほんのり温泉気分。移動中の思わぬ小さな癒しとなった。


ついに今日の最終目的地へ到着。「Taipei 101」!!!その巨大なタワーを目の前にした瞬間、思考がフリーズ。「デカっ!!!!!」高さも迫力も桁違いで、近づけば近づくほど「これ、建物?武器?」ってレベルの威圧感。そして周りを見渡してさらに衝撃。めっちゃ未来。光るビル、ピカピカの街並み、オシャレすぎる空気感。「ここ本当に台湾!?間違えて宇宙都市に来た?」さっきまで温泉に囲まれてたのに、急にサイバーパンク感100%の近未来エリア。台北の中でも別次元すぎて、思わずひと言。「ここ、どこ。」しかしその違和感すら含めて圧倒的。

Taipei 101からの夜景

Taipei 101の圧にやられたその瞬間、心の中でスイッチが入った。「もうこうなったら——登るしかない!!」そして展望台の扉が開いた瞬間——夜。闇。光。絶景。眼下に広がるのは、台北まるごと宝石箱みたいな夜景!!!街がキラキラ光っていて、光の川が走っていて、ビルが星みたいに瞬いていて——思わず心の声が飛び出す。「台北……すごっ……!!!」

86階の絶景に感動しながら、ふと脳内に浮かんだ欲望。「もっと上なら…もっとスゴい夜景が…!」その甘い期待に背中を押され、別料金をシュッとお支払い。いざ、101階・最上階へ!そして扉が開いた瞬間――夜景、ほぼ一緒。さらに追い打ち。スペース狭い、店もない、土産もない、・やることゼロ。ここで心の結論が静かに確定した。「別料金、必要なかった。」


【謎の巨大物体】まさかのラスボス、出現。展望台を降りる途中、視界にドーン!と現れた巨大な黄色い球体。説明によると——チューンド・マス・ダンパー(調心質量阻尼器)。台風や地震の揺れを抑えるためにビルの中に仕込まれた超重要装置らしい。しかも驚愕の事実。「この装置を見られるの、世界でここだけ。」え、そんな貴重なん!?夜景よりレアなん!?そのインパクトに圧倒されながらじっくり眺めてみると——めちゃくちゃデカい。めちゃくちゃ重そう。めちゃくちゃ存在感バケモノ級。でも、そこでふと湧き上がる純粋な疑問。「……これ、どうやってここに運んだ?」考えれば考えるほど謎は深まるばかり。揺れを抑える装置なのに、脳内は疑問で揺れまくり。

長い階層を降りて、ようやく地上へ帰ってきた。ふと振り返ってみる。そこには——霧に包まれ、光をまとった Taipei 101。さっきまで中にいたはずなのに、外から見るその姿はまるで別人。「え…さっきよりカッコよくなってない?」夜の霧がライトアップをまとって、タワー全体が幻想的に輝いて見える。夜の101、反則級の美しさ。そして気づく。今日のスタートは、淡水の「紅毛城」。そこから温泉地の「北投」、そして「 Taipei 101」。全部合わせてフルコース。そして最後に心に残ったのは——「無事に終わった。最高だった。」そうして台湾観光のロングラン1日は、静かに幕を下ろしたのであった。

2025年11月19日水曜日

10/23/2025 台湾帰省旅行 七日目・九份老街、瑞芳、猴硐貓村 - Taiwan Homecoming Trip: Day 7 - Jiufen Old Street, Ruifang, and Houtong Cat Village

 

台湾滞在7日目。そして――嵐の中の大逆転ドラマが始まる。今まさに台湾を通過中の台風。昨日がピークだと思っていたけれど…まだ全然、現役バリバリで暴れてる。雨はドシャドシャ、風はビュンビュン。しかし!ここで突然ひらめいた。「この天気…観光地ガラ空き説、あるんじゃない?」天気が悪いなら、むしろチャンス!そう思った瞬間、謎の冒険スイッチがオン。目的地は大人気スポット――「九份」と「十分」!観光客でごった返すはずの場所に、台風を味方(?)につけて突撃する作戦だ。ただし旅にはお約束がある。予定通りに進むことは、まずない。果たしてこの嵐の中、無事に九份&十分にたどり着けるのか!?


まずは淡水駅から――“九份への壮大な旅”が静かにスタート。目指すは台湾交通の心臓部、「台北車站」!台北車站に到着したら、駅から歩いてすぐのバス乗り場へ。そこで乗るのが、九份行きのバスTaiwan Tourist Shuttle 965」!965に飛び乗って九份へ一直線!…の予定。


【事件発生】早く着きすぎた。時間に余裕をもってバス停に到着。しかし時刻表を見た瞬間――「発車まで、めっちゃ時間あるやん。」まさかの待ち時間ミッション発動。このまま雨風に吹かれながら立ち尽くすのか…。そこで目に飛び込んできたのが、バス停の真正面に鎮座する建物。「國立臺灣博物館 鐵道部園區」どうやらここ、日本統治時代に建てられた歴史的建造物が残るめちゃ渋いスポットらしい。というわけで急遽、“九份行きバス待ち → 歴史ツアー”という予定表にないサイドクエストへ突入!館内には貴重な展示がズラリ。気づけば、**「ただの暇つぶし」のつもりが、「普通に勉強になるやつ」に進化。待ち時間がまるで有意義な寄り道イベントに!

National Taiwan Museum Railway Department Park
國立臺灣博物館鐵道部園區
No. 2, Section 1, Yanping N Rd, Datong District, Taipei City, Taiwan 103


いざ、965バス出撃!博物館という思わぬ寄り道クエストをクリアし、ついに本命ステージへ――「965バス、無事乗車ッ!!」ここから約1時間半、九份へのロングドライブがスタートする。座席に腰を下ろしながら、「よし、あとは乗ってるだけのイージーモードだな。」と油断したその時――車窓に広がった光景がヤバかった。バスが川沿いを通りかかった瞬間、視界に飛び込んできたのは…“水位MAXの暴れ川”!!川の勢いを見るだけで、「あ、今回の台風、本気出してる…」と背筋がゾワッ。観光バスに乗ってるはずなのに、なんだか災害ドキュメンタリーを生中継で見てる気分になってくる。果たしてこのバス、無事に山道を駆け抜けられるのか――!?


ついに到着ッ!!天空の街・九份、見参!見下ろせば、眼下には壮大な景色がドーン。思わず、「これ、ポストカードの中やん…」と呟くレベルの絶景。もし晴れてたら――たぶん美しすぎて感動のあまり、その場で転生してたかもしれない。それでも、この景色は圧倒的。


九份に到着したあと、いよいよ本丸――「九份老街」の入口へ。そして、ついにその入り口アーチをくぐった瞬間――世界、切り替わった。気分は完全に「現実 → 九份ワールド」への瞬間転送。しかも外は雨がゴウゴウ降り続けているのに…老街の中はまさかのフル稼働モード。細い路地には人、人、人。さらに店の明かりがキラキラ光っていて、とんでもない活気。「さあ、九份探検クエスト…開始だ!」と心の中で宣言。


ここが九份老街――まさかの“徒歩限定ステージ”。九份老街に足を踏み入れてまず思ったのはとにかく道が細い!もはや“人間専用すきま通路”。その狭い一本道の両脇には、食べ物屋さん&お土産屋さんがぎゅうぎゅうに並んでいて、誘惑レベルは最大値。しかも悪天候真っ只中だというのに、人・人・人!しかも……問題は足元。道は石畳で、しかもガッツリ坂道。雨が降ると“高難度すべり台ステージ”に早変わり。ちょっと油断したら、予期せぬスライディングが発動しそう。というわけで、魅力満点の老街を楽しみつつも、歩行スキルLv.99が求められる激ムズコース。「絶景・グルメ・雨天アスレチック」九份はまさかの三種盛りだった――!

いまや九份といえば、人!グルメ!インスタ!の大人気観光地。しかし――実はそのルーツ、めっちゃ渋い。なんと九份は、石炭で栄えた“ガチ鉱山タウン”だったのだ!観光の途中でふと立ち寄ったのが、鉱山の入り口(鉱山跡)。その瞬間、空気がガラッと変わる。さっきまでお祭りみたいに賑やかだったのに、ここだけ一気に歴史スイッチON。かつてこの場所で、石炭を求めて人々が働き、町が熱気と夢で溢れていた――そんな過去が、ドンと迫ってくる感じ。九份はただの観光地じゃない。グルメだけじゃなく、歴史まで味わうことになるとは…まさかの“深堀り体験”だった――!

鉱山入口のそばには、当時、採掘した石炭を運ぶために使われていたという歴史的トンネルがドーンと残っていた。中はめちゃくちゃ狭い!車一台ギリギリ通れるレベルで、しかも光ゼロに近いガチ暗闇モード。しかも壁や天井がゴツゴツむき出しで、見た目が「今にも崩れますけど何か?」みたいな雰囲気。トンネル、怖すぎ。


あの炭鉱の入口とトンネル、実は九份のにぎやかな老街からけっこう歩いた先にポツンとある。つまり――「そこそこ遠い。まあまあ疲れる。」そのせいか、観光客の姿はほとんどナシ。今までの人混みが嘘みたいに、シーン……。ここはまるで別世界。風の音と足音だけが響く、しっとりムード。まさに九份の隠れオアシス。観光地の裏側で、静かに過去に思いを馳せられるこの場所――九份の“穴場中の穴場”と言っていいだろう。

九份をひと通り歩き回り、「いや〜満喫したわ!」と勝者の顔で坂道を下っていたその時。「阿妹茶樓(あめいちゃろう)!!!」そう、“千と千尋の神隠しのモデルって噂の超有名スポット”をまさかのスルー寸前。「九份に来て阿妹茶樓を見ない=ラーメン頼んで麺だけ残すレベルの罪」これはいかん。完全にアウト。慌てて周囲を見渡すと、ちょうど日本人観光客を発見!心の中で土下座しながら場所を尋ね、ダッシュ気味に向かった結果――無事、阿妹茶樓に到着ッ!!建物を前に「あ、これ絶対ネットで見たやつ。」と感動が爆発。これで九份観光、コンプリート達成!満足度100%。悔いゼロ。さぁ次のステージ「十分」へGO——!!……と思ったその瞬間。ここでまさかの“予想外イベント”が発生。


次なるステージ「十分」へ向けて、意気揚々とバス停に到着。スマホ片手に運行スケジュールをチェック——その瞬間、心が停止。「次のバスまで……1時間半。」いやいやいやいや。バスが来なきゃ移動不可。完全に“足を封じられた状態異常”。ここで選択肢は1つ。「九份老街、まさかの逆戻り。」さっき「満喫した!」ってドヤ顔で締めた老街に、引き返すことに。こうして九份編はまさかの延長戦突入!九份、まさかの2周目。ちゃんと十分へ行けるのか!?

時計をにらみ続けること1時間半。風に吹かれ、雨に濡れ、心が削られ——「え、あれ…?来た…?来たよね!?」待ちに待ったバスに乗り込んだ瞬間、もうそれだけでエア優勝。こうしてバスは山道をゴトゴト下り、たどり着いたのはふもとの町——「瑞芳(Ruifang)」ここでバスを降り、次なる手段は電車。「瑞芳 → 電車 → 十分」次はレールの旅へと突入!果たして今度こそスムーズに行けるのか!?それともまたイベント発生か!?

瑞芳駅に到着し、ついに念願の“平渓線っぽい電車”に乗車!「よし!十分まではレールに身を任せるだけ!」と肩の力が抜け、完全に安心モード。と、その時。ふと目に入った行先表示。「ん?……十分じゃないやん!!!!」気づいた次の瞬間、反射的に電車からジャンプ退避!改札へ猛ダッシュし、駅員さんに質問。「十分って、どう行けばいいですか!?」返ってきた答えはまさかの一言。「電車じゃ行けません。バスに乗ってください。」え?バス?Google Mapは電車ルートって言ってたよ?「情報源:Google」 vs 「現場のプロ:駅員」まさかの矛盾バトル開戦。理由は不明。台風で運休だったのか…そもそもルートが違ったのか…とにかく1つだけ確かなことがある。「今の俺、完全に迷子。」こうして“レール旅”は秒速終了。


駅員さんの「バスで行ってね」指示を信じて、すぐさまバスの時刻表をチェック。その瞬間、目が点になる。「次の十分行き……2時間半後。」しかも外は夕暮れタイムに突入中。黄昏+台風+2時間半=「十分老街?無理ゲー。」泣く泣く目的地を断念し、切り替えて“瑞芳観光”へシフトチェンジ。しかしここで、さらなる衝撃。歩けど歩けど……なんもない。ネオンもない。人もいない。店もほぼ閉まってる。田舎だからなのか、台風だからなのか、もはや答えは風しか知らない。けれど——瑞芳の町は想像をはるかに超える“静寂モード”。


観光的にはほぼ息していない瑞芳の街。人もいない。店も暗い。活気ゼロ。そんな絶望の中、駅前でキラッと発見。ミニ夜市。規模は小さい。でも今の自分にはオアシス120%。とりあえず腹ごしらえ開始。もち米の香りに救われつつ、スマホで情報収集。すると、突如画面に出てきた文字。「猴硐(ホウトン)……猫の村」猫の村!?すぐ隣!?今ここから行ける!?その瞬間、「十分ルート:完全封鎖」しかし「猫ルート:大開通」運命がドアを叩いた。「行くしかないだろ!!!」というわけで急遽、旅は大転換。次の目的地は――「猴硐(ホウトン)」!まさかの“猫の村”クエスト、爆誕!!

さっきまで十分にフラれて落ち込みムードだった旅。しかし今回は——電車、普通に来た!普通に乗れた!普通に着いた!!もはやそれだけで感動レベル。そして降り立った駅名は……「猴硐(ホウトン)」そう、噂の猫の村ッ!!!急に決まった目的地なのに、駅に降りた瞬間からテンションが爆上がり。もう期待が胸で大暴れ。「どこ見ても猫!触れても猫!写真撮っても猫!」そんな理想郷がこの先に広がっている……はず!

ついに降り立った憧れの地——猫の聖域・ホウトン!胸はワクワク、顔はニヤニヤ、テンションはすでに猫カフェ満席状態。……と思った、その瞬間。村を見回して固まる。真っ暗。いや、マジで真っ暗。ブラックアウトレベルの闇。さらに追い打ち。人影ゼロ。まるでエリア全体がログアウトしたみたいな静寂。「え、ここ猫の村だよね?猫どころか人もいないんだけど!?」期待してたのは、猫わんさか天国モードだったのに、実際はホラー映画の導入シーン。まさかの静寂に、心の中は大混乱。テンションMAXだったさっきの自分にそっと伝えたい。「落ち着け。ここ、想像と違うぞ。」果たして猫はどこにいるのか!?この村、生きてるのか!?そして私の期待は報われるのか!?

真っ暗なホウトンの村を歩き回りながら、心のどこかでこう思っていた。「大丈夫、大通りに行けば賑わってるはず!」しかし——進めど進めど、シーーーーーン。聞こえるのは自分の足音と風の音だけ。そんな中、ふと視界の端に動く影。猫。また歩くと——猫。さらに別の角を曲がると——猫。「猫はいる!!!!」しかし!!!!!店は全部死んでいる!!!!観光施設、閉店。お土産屋、閉店。飲食店、閉店。村のテンション、限りなく0。調べた結果、どうやら台風のせいで観光客がほぼ来なかったため、村ごと全店オフライン。かつてSNSで見た猫×観光客×ワイワイな“猫の街”のイメージはどこへ。期待はズタズタ、でも心の中でひとこと。「今日は猫より静けさに癒されたわ……」


誰もいないホウトンの村をあとにして、そっと台北へ戻ることにした。人も店も灯りもない猫の村。まるでエンディング後のステージのような静けさの中で、今日一日の出来事がじわっと頭に浮かぶ。予定では――九份 → 十分のはずだった。蓋を開けてみれば――九份2周 → 瑞芳静けさ → 猫村ホラー。もはや台本を書いたのは台風。しかし振り返ってみると、全部、“悪天候だからこそ出現したレア体験”。思い通りにいかない。でもそれこそ旅の醍醐味であり、スパイスであり、「予定通り」が負け、「予想外」が勝つ日もある。そして不思議なことに、胸の奥にひとつの新しい感情が生まれていた。「次こそ晴れの日に、もう一度来たい。」そう思えた時点で、今日の旅はすでに成功だったのかもしれない。結論——この一日、“十分”以上に価値あった。