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| Hobe Fishing Harborから見る淡水川 |
台湾8日目。台風のピークは過ぎ、強風も次第におさまってきたものの、天気は依然として雨が続いていた。明日からは沖縄へ向かう予定があるため、台湾で観光できる時間も残りわずか。そこで今日は、淡水で歴史に触れられる「紅毛城」、温泉地として知られる「北投」、そして台湾を象徴する存在ともいえる「Taipei 101」を巡ることにし、盛りだくさんの一日を過ごすことにした。
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| 「紅毛城(Fort San Domingo)」 |
今回まず向かったのは、淡水にある「紅毛城(Fort San Domingo)」。ひと言でいうなら——「歴史、詰め込みすぎのスーパー要塞」。なんと17世紀から現在まで、スペイン → オランダ → 清朝 → イギリス → 日本 → アメリカ/オーストラリアと、まるで“世界リレー”のように次々と支配&利用され続けてきた場所。この経歴だけ見ると、「転職回数、多すぎじゃない?」と言いたくなるほどの多国籍キャリア。“歴史ドキュメンタリーの中を散歩している”ような気分になり、思った以上に勉強になるスポットだった。
ここから一日が長丁場になることを見越して、まず立ち寄ったのは「台灣G湯-淡水總店」。作戦名は――「まずは腹を満たせ。」先日あまりにも美味しすぎて感動した「雞肉飯」。その記憶が忘れられず、ここでも迷わずオーダー。そしてひと口。「はい、優勝。」やっぱり美味しい。ブレがない。裏切らない。雞肉飯、どこで食べてもクオリティ高すぎでは?
ここから向かったのは、「淡水」からMRTで約30分。温泉地として名高い――「北投」!歴史でも歩き回り、胃袋もフル稼働させたあとは、いよいよ本日のテーマが発動。「身体、リセットしたい。」そう、まずは温泉で疲れを解きほぐして、自分自身を癒やすターンに突入。観光もグルメも大事だけど――とりあえず今は、温泉がいちばんのご褒美。
「北投」駅を出てまず目に飛び込んでくるのは——日本統治時代につくられた、レトロ感満載の“昔の駅舎”。今は温泉地の案内所として活躍中で、建物自体が、「ようこそ北投、温泉の歴史はここからだよ」と無言で語りかけてくる感じ。駅を降りた瞬間に歴史を浴びられるあたり——北投、いきなり温泉じゃなくて“雰囲気”で先に温めてくるタイプだった。
そして最初に向かったのは「北投溫泉博物館」。正直、「温泉の博物館って、一体何を展示するの?」と半信半疑だったのですが——入ってみてびっくり。館内では「北投」が温泉地として歩んできた歴史をしっかり学べるうえに、建物自体がどこか温泉情緒をまとっていて、まるで当時の雰囲気にタイムスリップしたような感覚に。さらに休憩できるリラックススペースまであり、「え、ここ…想像以上に楽しめるぞ?」という予想外の発見。
次に向かったのは、湧き出す温泉が見られることで有名な「地熱谷」。…なのですが——正直、事前情報ゼロ。「地熱?谷?つまり何?温泉がある渓谷?蒸気のテーマパーク?」と頭の中はクエスチョンマークだらけのまま現地へ突入。どんな景色が待っているのか、癒しなのか、恐怖なのか——まったく想像できないドキドキ感を抱えながら向かった。
おお、着いてみてようやく理解。「あ、ここ…巨大な“温泉の源泉ビュー”スポットなんだ。」この場所から、もくもくと湯気が立ち上り、まるで大地が「はい、ここから湧いてます!」と自己申告しているかのよう。もちろんここで温泉に入れるわけではないのだけれど、立ち上る蒸気と熱気がじんわり伝わってきて、“露天風呂の入口だけ味わってる気分”。見ているだけなのに、なぜかちょっとリラックス。
時間の都合上、「北投」では“温泉を眺めて温泉気分だけ味わう”という体験で終了。名残惜しさを背中に引きずりつつ——次の目的地は、ドドンと「Taipei 101」!温泉でほっこりから、いきなり超高層ビルへ。この流れ、まるで「癒し → 近未来」というジャンル急転換ツアー。ここからは台湾の象徴に一直線!
MRTで「Taipei 101」へ向かう途中、たまたま乗り込んだ車両がなんと——北投温泉テーマ車両!車内の半分くらいが温泉推しのデザインで、壁も床も広告感満載。まるで、「走る温泉PR館」といった雰囲気。電車なのにほんのり温泉気分。移動中の思わぬ小さな癒しとなった。
ついに今日の最終目的地へ到着。「Taipei 101」!!!その巨大なタワーを目の前にした瞬間、思考がフリーズ。「デカっ!!!!!」高さも迫力も桁違いで、近づけば近づくほど「これ、建物?武器?」ってレベルの威圧感。そして周りを見渡してさらに衝撃。めっちゃ未来。光るビル、ピカピカの街並み、オシャレすぎる空気感。「ここ本当に台湾!?間違えて宇宙都市に来た?」さっきまで温泉に囲まれてたのに、急にサイバーパンク感100%の近未来エリア。台北の中でも別次元すぎて、思わずひと言。「ここ、どこ。」しかしその違和感すら含めて圧倒的。
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| Taipei 101からの夜景 |
Taipei 101の圧にやられたその瞬間、心の中でスイッチが入った。「もうこうなったら——登るしかない!!」そして展望台の扉が開いた瞬間——夜。闇。光。絶景。眼下に広がるのは、台北まるごと宝石箱みたいな夜景!!!街がキラキラ光っていて、光の川が走っていて、ビルが星みたいに瞬いていて——思わず心の声が飛び出す。「台北……すごっ……!!!」
86階の絶景に感動しながら、ふと脳内に浮かんだ欲望。「もっと上なら…もっとスゴい夜景が…!」その甘い期待に背中を押され、別料金をシュッとお支払い。いざ、101階・最上階へ!そして扉が開いた瞬間――夜景、ほぼ一緒。さらに追い打ち。スペース狭い、店もない、土産もない、・やることゼロ。ここで心の結論が静かに確定した。「別料金、必要なかった。」













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