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フォントネーのシトー会修道院(Abbey of Fontenay) |
フォントネーのシトー会修道院(Abbaye de Fontenay)は、フランス・ブルゴーニュ地方にある12世紀創建のシトー会修道院で、ヨーロッパ最古の修道院の一つ です。ロマネスク様式の厳格で簡素な建築が特徴で、シトー会の理想を体現した宗教建築の傑作 として、1981年にユネスコ世界遺産(文化遺産) に登録されました。
歴史
- 1118年:聖ベルナール・ド・クレルヴォによって創設。
- 12世紀~13世紀:最盛期を迎え、シトー会修道士の中心的な拠点となる。
- 16世紀:フランス宗教戦争で一部が破壊される。
- 1789年:フランス革命により修道院は閉鎖。
- 19世紀:個人所有となり、工場として使用される。
- 20世紀:修道院としての姿を取り戻すために修復が進められる。
- 1981年:ユネスコ世界遺産に登録。
特徴
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シンプルで美しいロマネスク建築
- シトー会の理念である「清貧・労働・祈り」を反映し、装飾を最小限に抑えたデザイン。
- 回廊、教会、修道士の寝室、製紙工房、鍛冶場などが現存。
- 自然と調和した配置で、静寂な雰囲気が漂う。
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フランスで最も保存状態の良いシトー会修道院
- フランス革命後も建物が大きく改変されず、12世紀の姿をよく残している。
- 回廊や教会内部には、当時の修道士の生活を感じさせる空間が残る。
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修道士の自給自足の生活
- 水車を利用した鍛冶場があり、修道士たちが製鉄を行っていた。
- 庭園や農地を持ち、独立した修道院経済が成り立っていた。
現在の状況
- 観光地として一般公開されており、修道院の静謐な雰囲気を体験できる。
- フランスの文化遺産として、国や民間による修復・保護活動が続けられている。
- 結婚式やイベントの会場としても利用されることがある。
アクセス
- 所在地:フランス・ブルゴーニュ地方(コート=ドール県)
- 最寄り都市:ディジョン(車で約1時間)
- 入場料:約10~12ユーロ
まとめ
フォントネーのシトー会修道院は、12世紀のシンプルなロマネスク建築と、シトー会修道士の静かな生活を今に伝える貴重な世界遺産 です。その厳格な美しさと自然との調和は、訪れる人々に深い感動を与えます。
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