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イシュケル湖(Ichkeul Lake) |
イシュケル湖(Ichkeul Lake, بحيرة إشكل)は、チュニジア北部に位置する北アフリカ最大級の湿地帯で、渡り鳥の重要な生息地 です。この湖は、地中海地域における最後の淡水湖の一つであり、1980年にユネスコ世界遺産(自然遺産) に登録されました。また、ラムサール条約(湿地保全条約)にも登録 されており、生態系の保護が進められています。
歴史
- 古代ローマ時代:湖周辺は農業と漁業の重要な地域だった。
- 20世紀:ダム建設による水質変化が生態系に影響を与え、保護活動が本格化。
- 1980年:ユネスコ世界遺産に登録。
- 1996年:ダムの影響で危機遺産リストに登録されるが、その後の改善により2006年に解除。
特徴
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重要な渡り鳥の生息地
- 北アフリカ最大級の水鳥の生息地で、毎年何十万羽もの渡り鳥が訪れる。
- 特にフラミンゴ、マガモ、ツクシガモ、シロペリカン などが観察できる。
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湖と湿地の豊かな生態系
- イシュケル湖は季節によって塩分濃度が変わるユニークな湖。
- 周囲の湿地には多様な植物が生息し、魚類や水生生物の重要な生息地となっている。
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ラムサール条約にも登録
- 湿地の保護を目的とするラムサール条約に登録されており、国際的な保護対象となっている。
- 近年はダムの水管理を改善し、湿地の自然環境を回復させる努力が続けられている。
現在の状況
- 観光地としても人気があり、バードウォッチングやハイキングが楽しめる。
- チュニジア政府とユネスコによる環境保全活動が進められ、ダムの管理が改善された。
- かつて危機遺産リストに登録されたが、2006年に解除され、保護が強化された。
アクセス
- 所在地:チュニジア北部(チュニスの西約70km)
- 最寄り都市:ビゼルト(車で約1時間)
- 入場料:無料または低額の自然保護区入場料(変動あり)
まとめ
イシュケル湖は、北アフリカにおける最も重要な湿地の一つであり、多様な渡り鳥の生息地として世界的に重要な自然遺産 です。かつてダムの影響で生態系が脅かされましたが、保護活動により回復し、現在も貴重な湿地環境が維持されています。
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