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メゾン・カレ(Maison Carrée) |
メゾン・カレ(Maison Carrée)は、フランス南部ニームにあるローマ時代の神殿 で、現存する最も保存状態の良いローマ建築の一つ とされています。紀元前1世紀に建設され、ローマの属州ガリア・ナルボネンシス(現在の南フランス)の政治・宗教の中心地の一部でした。2023年にユネスコ世界遺産(文化遺産) に登録されました。
歴史
- 紀元前16~20年頃:ローマ皇帝アウグストゥスの養子であるガイウス・カエサルとルキウス・カエサル に捧げる神殿として建設。
- 中世~近代:教会、役所、倉庫、馬小屋など様々な用途で使用され、保存状態が維持された。
- 19世紀:ナポレオンの時代に修復が進められ、古代の姿を取り戻す。
- 2023年:ユネスコ世界遺産に登録。
特徴
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ローマ建築の傑作
- 高さ17.1m、長さ26.4m、幅14.2mの長方形の神殿。
- コリント式の柱(高さ9m)が6本並ぶ壮麗な正面ファサード。
- 全面が白い石灰岩で覆われ、美しい装飾が施されている。
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ローマ時代の都市計画の一部
- ニーム(Nemausus)のフォルム(公共広場)に位置し、政治・宗教の中心地だった。
- 近くには古代ローマ時代の水道橋「ポン・デュ・ガール」も残る。
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優れた保存状態
- 神殿としての本来の構造がほぼ完全に残っている。
- ローマ時代の建築技術や装飾を学ぶ貴重な遺産。
現在の状況
- ニームの主要観光スポットとして一般公開されており、内部では映像展示も行われている。
- ローマ建築の研究対象として、歴史学者や考古学者にとって重要な遺跡。
- ユネスコ世界遺産登録後、さらに保護と修復活動が進められている。
アクセス
- 所在地:フランス・ニーム
- 最寄り都市:モンペリエ(電車で約30分)
- 入場料:約6~8ユーロ(内部展示観覧)
まとめ
メゾン・カレは、現存する最も美しいローマ神殿の一つで、ニームの歴史的中心地に位置する貴重な世界遺産 です。その壮麗な建築と完璧な保存状態は、古代ローマの栄光を今に伝えています。
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