2025年3月13日木曜日

世界遺産:メゾン・カレ(Maison Carrée)ー フランス

メゾン・カレ(Maison Carrée)

メゾン・カレ(Maison Carrée)は、フランス南部ニームにあるローマ時代の神殿 で、現存する最も保存状態の良いローマ建築の一つ とされています。紀元前1世紀に建設され、ローマの属州ガリア・ナルボネンシス(現在の南フランス)の政治・宗教の中心地の一部でした。2023年にユネスコ世界遺産(文化遺産) に登録されました。


歴史

  • 紀元前16~20年頃:ローマ皇帝アウグストゥスの養子であるガイウス・カエサルとルキウス・カエサル に捧げる神殿として建設。
  • 中世~近代:教会、役所、倉庫、馬小屋など様々な用途で使用され、保存状態が維持された。
  • 19世紀:ナポレオンの時代に修復が進められ、古代の姿を取り戻す。
  • 2023年:ユネスコ世界遺産に登録。

特徴

  1. ローマ建築の傑作

    • 高さ17.1m、長さ26.4m、幅14.2mの長方形の神殿。
    • コリント式の柱(高さ9m)が6本並ぶ壮麗な正面ファサード。
    • 全面が白い石灰岩で覆われ、美しい装飾が施されている。
  2. ローマ時代の都市計画の一部

    • ニーム(Nemausus)のフォルム(公共広場)に位置し、政治・宗教の中心地だった。
    • 近くには古代ローマ時代の水道橋「ポン・デュ・ガール」も残る。
  3. 優れた保存状態

    • 神殿としての本来の構造がほぼ完全に残っている。
    • ローマ時代の建築技術や装飾を学ぶ貴重な遺産。

現在の状況

  • ニームの主要観光スポットとして一般公開されており、内部では映像展示も行われている。
  • ローマ建築の研究対象として、歴史学者や考古学者にとって重要な遺跡。
  • ユネスコ世界遺産登録後、さらに保護と修復活動が進められている。

アクセス

  • 所在地:フランス・ニーム
  • 最寄り都市:モンペリエ(電車で約30分)
  • 入場料:約6~8ユーロ(内部展示観覧)

まとめ

メゾン・カレは、現存する最も美しいローマ神殿の一つで、ニームの歴史的中心地に位置する貴重な世界遺産 です。その壮麗な建築と完璧な保存状態は、古代ローマの栄光を今に伝えています。


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