![]() |
ジョドレルバンク天文台(Jodrell Bank Observatory) |
ジョドレルバンク天文台(Jodrell Bank Observatory)は、イギリス・イングランド北西部にある、世界有数の電波天文学研究施設 です。1945年に設立され、1957年にはラヴェル望遠鏡(Lovell Telescope) を含む観測施設が完成し、電波天文学の発展に大きく貢献しました。2019年にユネスコ世界遺産(文化遺産) に登録されました。
歴史
- 1945年:イギリスの天文学者バーナード・ラヴェル(Sir Bernard Lovell) によって設立。
- 1957年:世界最大の可動式電波望遠鏡「ラヴェル望遠鏡」が完成。
- 1960年代:宇宙探査の重要な拠点となり、ソ連のスプートニク1号(世界初の人工衛星)を追跡。
- 1980年代~現在:宇宙探査やブラックホール、パルサーの研究に貢献。
- 2019年:ユネスコ世界遺産に登録。
特徴
-
世界最先端の電波天文学施設
- ラヴェル望遠鏡(直径76m)を中心に、複数の電波望遠鏡が設置されている。
- 1950年代から宇宙探査に活用され、現代天文学の発展に大きく貢献。
- 現在も「e-MERLINネットワーク」としてイギリス国内の電波望遠鏡と連携し、宇宙観測を行っている。
-
宇宙探査・人工衛星追跡の先駆者
- 1957年、ソ連のスプートニク1号の信号を世界で初めて受信 した西側の天文台。
- アポロ計画(1960年代) にも関与し、月探査の支援を行った。
- ブラックホール、パルサー、宇宙背景放射など、宇宙の起源や進化に関する研究を続けている。
-
科学教育と観光施設
- 「ジョドレルバンク・ディスカバリーセンター」 が併設され、一般向けに天文学の展示やワークショップを開催。
- 実際にラヴェル望遠鏡を間近で見学できる。
- 宇宙の最新研究を紹介するプラネタリウムやインタラクティブ展示がある。
現在の状況
- 現役の天文台として宇宙観測を継続中。
- 一般公開されており、観光地としても人気がある。
- ユネスコ世界遺産として保護され、科学教育の場としての役割も果たしている。
アクセス
- 所在地:イギリス・チェシャー州(マンチェスターの南約30km)
- 最寄り都市:マンチェスター(車で約45分)
- 入場料:大人約12ポンド(約2,000円)
まとめ
ジョドレルバンク天文台は、世界有数の電波天文学研究施設であり、スプートニク1号の追跡や宇宙探査において重要な役割を果たしてきた歴史的な天文台 です。現在も研究を続けながら、一般向けの科学教育の場としても活用され、宇宙への興味を持つ多くの人々を魅了しています。
0 件のコメント:
コメントを投稿