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開城城(Kaesong Fortress) |
開城(Kaesong)の歴史的建造物と遺跡群は、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の開城市にある、高麗王朝(918年~1392年)の首都として栄えた都市遺跡と建造物群 です。高麗は、朝鮮半島を統一した最初の王朝であり、開城はその政治、経済、文化の中心地でした。現存する遺跡や建築物は、高麗王朝の歴史、儒教・仏教の融合、独特な建築様式を示す貴重な遺産 であり、2013年にユネスコ世界遺産(文化遺産) に登録されました。
歴史
- 918年:高麗王朝が建国され、開城を首都とする。
- 1232年:モンゴル軍の侵攻を受け、一時的に江華島へ遷都。
- 1270年:モンゴルとの和平後、再び開城が政治・文化の中心となる。
- 1392年:李氏朝鮮が成立し、首都が漢陽(現在のソウル)に移る。
- 20世紀以降:朝鮮戦争を経て、現在は北朝鮮の統治下にある。
- 2013年:ユネスコ世界遺産に登録。
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開城南大門(Namdaemun Gate)
構成遺産(主要な歴史遺跡)
開城の遺跡群は、12の主要な歴史的建造物や遺跡で構成されています。
1. 開城城(Kaesong Fortress)
- 高麗時代の城壁遺跡で、都市防衛の役割を果たしていた。
- 山岳地形を利用した独特の城壁構造が特徴。
2. 崇仁門(Sungin Gate)
- 開城の主要な城門の一つで、かつて都城の出入口として機能した。
3. 漢城宮(Manwoldae Palace, 滿月臺)
- 高麗王朝の王宮跡で、宮殿の基壇や礎石が残る。
- 朝鮮戦争で破壊されたが、発掘調査が進められている。
4. 開城南大門(Namdaemun Gate)
- 開城の南側に位置する城門で、高麗王朝の都市計画の一部。
5. 成均館(Sungkyunkwan)
- 高麗時代の最高学府であり、儒教教育の中心。
- 後の朝鮮王朝(李氏朝鮮)の儒教教育にも影響を与えた。
6. 王建王陵(Tomb of King Wanggon)
- 高麗王朝の創始者、太祖王建の陵墓。
- 王の功績を称え、壮大な石造りの墓が築かれている。
7. 恵陵(Hyeonreung)
- 高麗第31代王、恵宗の墓で、王族の陵墓群の一部。
8. 七重石塔(Seven-story Stone Pagoda)
- 高麗仏教の影響を示す石塔で、仏教建築の重要な遺産。
9. 開城仏教遺跡群(Buddhist Remains in Kaesong)
- 高麗時代に栄えた仏教文化を示す寺院や仏像の遺跡。
10. 貴族の住宅遺跡(Kaesong Aristocratic Houses)
- 高麗貴族の住宅が残り、当時の生活様式を伝える。
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漢城宮(Manwoldae Palace, 滿月臺)
特徴
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高麗王朝の文化と政治の中心地
- 開城は約500年間、朝鮮半島の首都として栄え、独自の都市計画が施された。
- 宮殿や儒教の教育機関、仏教建築が共存し、宗教と政治の融合を示している。
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儒教・仏教文化の融合
- 高麗王朝は仏教を国教としながら、儒教の制度も採用。
- 成均館(儒教)と仏教遺跡が共存することが、その証拠となっている。
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優れた建築技術と都市計画
- 城壁や城門の建築は、山岳地形を活用し、防衛に優れた設計が施されている。
- 王陵や宮殿跡は、中国や朝鮮の建築様式を取り入れた独自のデザインを持つ。
現在の状況
- 北朝鮮政府によって保存・修復作業が進められている。
- 一部の遺跡は、外国人観光客も訪れることが可能。
- 朝鮮半島の歴史を伝える重要な文化遺産として、研究が続けられている。
アクセス
- 所在地:北朝鮮・開城市
- 最寄り都市:平壌(車で約2時間)
- 観光制限:外国人はガイド付きツアーのみで訪問可能。
まとめ
開城の歴史的建造物と遺跡群は、高麗王朝の政治・文化・宗教の中心として栄えた都市遺跡であり、朝鮮半島の歴史を知る上で極めて重要な世界遺産 です。儒教と仏教が共存した独自の文化が今も息づき、北朝鮮の歴史的遺産として注目されています。
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