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エル・カズネ(宝物殿) |
ペトラは、ヨルダン南部に位置する古代都市の遺跡で、紀元前1世紀ごろに栄えたナバタイ王国の首都でした。岩をくり抜いて造られた壮大な建築物群と水利システムで知られ、かつて「ロスト・シティ(失われた都市)」と呼ばれていたこの遺跡は、1812年にスイス人探検家によって再発見され、1985年にユネスコ世界遺産(文化遺産)に登録されました。
歴史
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紀元前4世紀頃:ナバタイ人が定住を始める
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紀元前1世紀:ナバタイ王国の首都として繁栄、交易の要所に
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紀元後106年:ローマ帝国に併合され、ローマ様式の建築が加わる
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7世紀以降:地震や交易路の変化により衰退、次第に忘れられていく
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1812年:スイス人探検家ブルクハルトによって再発見される
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王家の墓群(Royal Tombs) |
特徴
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エル・カズネ(宝物殿)
ペトラを代表する建築で、岩山の正面をくり抜いて造られた壮麗なファサード。高さは約40メートルに及び、かつては王族の墓や神殿と考えられていました。 -
シーク(峡谷)
約1.2kmにわたって続く狭い岩の通路で、ペトラの入り口。赤やピンク色の岩肌が美しく、自然と人工の融合を感じられる景観です。 -
王家の墓群(Royal Tombs)
宝物殿のさらに奥にある、複数の王族の墓とされる巨大な岩窟建築。壁面にはナバタイとローマ様式が融合した装飾が見られます。 -
円形劇場
約8000人を収容できる劇場で、ナバタイ人が建設し、後にローマ人が改修したと考えられています。 -
修道院(アド・デイル)
ペトラ最大の建築物の一つで、高台にあり、登るには約800段の石段を上る必要がありますが、景観も素晴らしく、人気の観光スポットです。 -
高度な水利システム
乾燥地帯にありながら、ナバタイ人はダムや水路、貯水槽を駆使し、都市に安定した水供給を可能にしていました。
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修道院(アド・デイル) |
現在の状況
ペトラはヨルダンで最も有名な観光地であり、世界中から観光客が訪れています。遺跡の保護活動も進められており、一部では修復や調査が継続中です。2007年には「新・世界七不思議」の一つにも選ばれました。
アクセス
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所在地:ヨルダン・マアーン県ペトラ地区
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最寄りの都市:ワディ・ムーサ(観光拠点となる町)
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首都アンマンから車で約3時間半
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シーク(峡谷) |
まとめ
ペトラは、古代の建築技術と自然が融合した奇跡のような都市遺跡です。壮大な岩窟建築、美しい景観、そして歴史的背景は、訪れる人々に深い感動を与え、まさに「中東の宝石」と呼ぶにふさわしい世界遺産です。
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