2025年3月25日火曜日

世界遺産:ペトラ(Petra)ー ヨルダン

エル・カズネ(宝物殿)

ペトラは、ヨルダン南部に位置する古代都市の遺跡で、紀元前1世紀ごろに栄えたナバタイ王国の首都でした。岩をくり抜いて造られた壮大な建築物群と水利システムで知られ、かつて「ロスト・シティ(失われた都市)」と呼ばれていたこの遺跡は、1812年にスイス人探検家によって再発見され、1985年にユネスコ世界遺産(文化遺産)に登録されました。


歴史

  • 紀元前4世紀頃:ナバタイ人が定住を始める

  • 紀元前1世紀:ナバタイ王国の首都として繁栄、交易の要所に

  • 紀元後106年:ローマ帝国に併合され、ローマ様式の建築が加わる

  • 7世紀以降:地震や交易路の変化により衰退、次第に忘れられていく

  • 1812年:スイス人探検家ブルクハルトによって再発見される


王家の墓群(Royal Tombs)

特徴

  1. エル・カズネ(宝物殿)
    ペトラを代表する建築で、岩山の正面をくり抜いて造られた壮麗なファサード。高さは約40メートルに及び、かつては王族の墓や神殿と考えられていました。

  2. シーク(峡谷)
    約1.2kmにわたって続く狭い岩の通路で、ペトラの入り口。赤やピンク色の岩肌が美しく、自然と人工の融合を感じられる景観です。

  3. 王家の墓群(Royal Tombs)
    宝物殿のさらに奥にある、複数の王族の墓とされる巨大な岩窟建築。壁面にはナバタイとローマ様式が融合した装飾が見られます。

  4. 円形劇場
    約8000人を収容できる劇場で、ナバタイ人が建設し、後にローマ人が改修したと考えられています。

  5. 修道院(アド・デイル)
    ペトラ最大の建築物の一つで、高台にあり、登るには約800段の石段を上る必要がありますが、景観も素晴らしく、人気の観光スポットです。

  6. 高度な水利システム
    乾燥地帯にありながら、ナバタイ人はダムや水路、貯水槽を駆使し、都市に安定した水供給を可能にしていました。


修道院(アド・デイル)

現在の状況

ペトラはヨルダンで最も有名な観光地であり、世界中から観光客が訪れています。遺跡の保護活動も進められており、一部では修復や調査が継続中です。2007年には「新・世界七不思議」の一つにも選ばれました。


アクセス

  • 所在地:ヨルダン・マアーン県ペトラ地区

  • 最寄りの都市:ワディ・ムーサ(観光拠点となる町)

  • 首都アンマンから車で約3時間半


シーク(峡谷)

まとめ

ペトラは、古代の建築技術と自然が融合した奇跡のような都市遺跡です。壮大な岩窟建築、美しい景観、そして歴史的背景は、訪れる人々に深い感動を与え、まさに「中東の宝石」と呼ぶにふさわしい世界遺産です。


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