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エル・カスティージョ(ククルカン神殿) |
チチェン・イッツァ(Chichen Itza)は、メキシコ・ユカタン半島にあるマヤ文明の代表的な遺跡で、7~10世紀に繁栄した宗教・政治の中心都市 です。ピラミッド型の神殿「エル・カスティージョ(ククルカン神殿)」をはじめ、天文学や建築技術の粋を集めた壮大な遺構 が残されています。1988年にユネスコ世界遺産(文化遺産) に登録され、2007年には「新・世界七不思議」の一つにも選ばれました。
歴史
- 5~6世紀:最初の都市が建設される。
- 7~10世紀:マヤ文明の重要都市として繁栄。
- 10世紀以降:トルテカ文明の影響を受け、建築様式が変化。
- 13世紀:都市が衰退し、放棄される。
- 19世紀:考古学者による発掘が始まる。
- 1988年:ユネスコ世界遺産に登録。
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カラコル(Caracol) |
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エル・カスティージョ(ククルカン神殿)
- 高さ約30mのピラミッド型神殿で、太陽神ククルカンを祀る。
- 春分・秋分の日には、階段にククルカン(羽毛のある蛇)の影が落ちる現象が見られる。
- 各面の階段数(91段×4面+最上段1段)を合計すると365となり、マヤ暦と一致。
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天文観測の中心地
- 「カラコル(Caracol)」と呼ばれる円形の天文台があり、マヤ人は惑星の動きを観測していた。
- 太陽や月、金星の運行を正確に記録し、マヤ暦を発展させた。
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球戯場(グラン・ハグアール)
- メソアメリカ最大級の球戯場(約168m×70m)で、王族や貴族が儀式的な球技を行った。
- 勝者が生贄となるという説もある。
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セノーテ(聖なる泉)
- 地下に広がる天然の泉で、雨乞いや生贄の儀式に使われた。
- 金製品や骨の遺物が発掘されており、神聖な場所とされていた。
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セノーテ(聖なる泉) |
現在の状況
- メキシコ有数の観光地として、多くの観光客が訪れる(年間約200万人)。
- 遺跡の保存のため、エル・カスティージョの登頂は禁止されている。
- ユネスコの保護のもと、修復・研究活動が進められている。
アクセス
- 所在地:メキシコ・ユカタン半島
- 最寄り都市:カンクン(車で約2~3時間)
- 入場料:約30~40ドル(観光シーズンにより変動)
まとめ
チチェン・イッツァは、マヤ文明の高度な天文学・建築技術を示す世界遺産であり、ククルカン神殿をはじめとする壮大な遺跡が、古代の知恵と文化を今に伝えている 重要な遺跡です。
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