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ボム・ジェズ教会(Basilica of Bom Jesus) |
ゴアの教会と修道院群(Churches and Convents of Goa)は、インド西部ゴア州にあるポルトガル植民地時代(16〜18世紀)に建てられたカトリック教会や修道院の遺産群 です。ポルトガルの影響を受けたバロック様式やマヌエル様式の壮麗な建築が特徴で、1986年にユネスコ世界遺産(文化遺産) に登録されました。
歴史
- 1510年:ポルトガルがゴアを占領し、キリスト教布教の拠点とする。
- 16世紀:イエズス会、フランシスコ会、ドミニコ会などが次々と教会や修道院を建設。
- 17〜18世紀:ゴアは「東洋のローマ」と呼ばれるほどカトリック文化が栄える。
- 1961年:インドがゴアをポルトガルから奪還。
- 1986年:ユネスコ世界遺産に登録。
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セー大聖堂(Sé Cathedral) |
特徴
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ボム・ジェズ教会(Basilica of Bom Jesus)
- イエズス会の創始者の一人、聖フランシスコ・ザビエルの遺体が安置されている。
- 赤茶色のラテライト石で造られたバロック様式の教会。
- ザビエルの遺体は、10年に一度公開される巡礼の対象。
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セー大聖堂(Sé Cathedral)
- アジア最大級のカトリック教会。
- ポルトガルのマヌエル様式とゴシック建築が融合したデザイン。
- 「黄金の鐘」と呼ばれるゴア最大の鐘を持つ。
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聖フランシスコ・アッシジ教会(Church of St. Francis of Assisi)
- ポルトガル・マヌエル様式の華麗なファサードと内部装飾が特徴。
- フレスコ画や木彫りの祭壇が美しく残る。
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聖カジェタン教会(Church of St. Cajetan)
- ローマのサン・ピエトロ大聖堂を模して建設された。
- コリント様式の柱が印象的な白い教会。
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修道院遺跡
- 聖モニカ修道院や聖オーガスティン修道院の遺跡があり、当時の修道士たちの生活を伝えている。
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聖フランシスコ・アッシジ教会(Church of St. Francis of Assisi) |
- ゴアの代表的な観光地として、多くの巡礼者や観光客が訪れる。
- 一部の教会は今もカトリックの礼拝施設として使用されている。
- ユネスコによる保護活動が進められ、建物の修復が行われている。
アクセス
- 所在地:インド・ゴア州(オールド・ゴア)
- 最寄り空港:ゴア国際空港(車で約40分)
- 入場料:無料(教会によっては寄付を推奨)
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聖カジェタン教会(Church of St. Cajetan) |
ゴアの教会と修道院群は、ポルトガル植民地時代の影響を色濃く残すカトリック建築の傑作であり、アジアにおけるキリスト教布教の歴史を今に伝える貴重な遺産 です。その美しい教会群は、インドの多様な文化を象徴する存在として、今も多くの人々を魅了しています。
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