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アルダブラ環礁(Aldabra Atoll) |
概要
アルダブラ環礁(Aldabra Atoll)は、インド洋のセーシェル共和国南西部 に位置する世界最大級のサンゴ環礁です。人の影響をほとんど受けていない手つかずの自然が残るため、「インド洋のガラパゴス」とも呼ばれています。特にアルダブラゾウガメ(Aldabra giant tortoise)の最大の生息地として知られ、1982年にユネスコ世界遺産(自然遺産) に登録されました。
地理・環境
- 所在地:セーシェル共和国の本土(マヘ島)から約1,100km南西
- 環礁の面積:約 155㎢(サンゴ礁を含めると約2,500㎢)
- 気候:熱帯海洋性気候(年間を通して温暖、降水量は比較的少ない)
- アクセス:観光客の立ち入りが厳しく制限されているため、訪問は困難
特徴
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世界最大級のサンゴ環礁
- 直径 約34km の環状のサンゴ礁が形成する巨大なラグーン。
- 干潮時には、海水がラグーンから流れ出し、独特な潮の流れが見られる。
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アルダブラゾウガメ(Aldabra Giant Tortoise)
- 世界最大の野生ゾウガメの生息地で、約15万匹以上 が暮らす。
- このゾウガメは、ガラパゴスゾウガメと並ぶ世界最大級の陸生カメ。
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絶滅危惧種の生息地
- アルダブラヒメウ(Aldabra rail):インド洋で唯一の飛べない鳥。
- ウミガメ(アオウミガメ・タイマイ):環礁のビーチで産卵する。
- ジュゴン(Dugong):海草を食べる哺乳類で、数は少ないが生息している。
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手つかずの自然環境
- 人間の開発がほぼ行われていない ため、数百万年にわたって独自の生態系が維持されている。
- 環礁全体が保護区域になっており、観光客の訪問も厳しく制限 されている。
現在の状況
- 厳格な自然保護 により、環礁への上陸は学術研究者や特別な許可を得た者に限定されている。
- 気候変動の影響 による海面上昇が懸念されており、今後の保全が重要視されている。
アクセス
- 最寄りの有人島:アサンプション島(Assumption Island)
- 移動手段:チャーター船または小型飛行機(一般観光客の訪問は困難)
まとめ
アルダブラ環礁は、世界でも類を見ない原始的な生態系が保たれた自然の楽園です。特にアルダブラゾウガメの大群生地として有名で、その他の絶滅危惧種も多く生息しています。人の影響を受けない環境を維持するため、観光客の立ち入りは厳しく制限されており、学術研究や環境保護が最優先されています。今後も気候変動の影響から守るべき貴重な自然遺産 として、世界的に注目されています。
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