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ロベン島(Robben Island) |
ロベン島(Robben Island)は、南アフリカのケープタウン沖約12km に位置する小さな島で、かつて政治犯の監獄として使用されていました。最も有名な収容者は、ネルソン・マンデラ で、彼はこの島の刑務所で 27年間のうち18年間 を過ごしました。アパルトヘイト時代の歴史を象徴する場所として、1999年にユネスコ世界遺産(文化遺産) に登録されました。
歴史
- 17世紀:オランダ植民地時代に囚人やハンセン病患者の隔離施設として使用。
- 19世紀:イギリス統治下で刑務所や精神病院が設置される。
- 20世紀(1948年以降):南アフリカ政府によるアパルトヘイト政策のもと、反政府活動家や政治犯を収容する刑務所として使用される。
- 1964年~1982年:ネルソン・マンデラが収容される。
- 1991年:刑務所が閉鎖される。
- 1997年:博物館として一般公開。
- 1999年:ユネスコ世界遺産に登録。
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ネルソン・マンデラの独房 |
特徴
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政治犯の収容施設
- 反アパルトヘイト活動を行ったネルソン・マンデラ、ウォルター・シスル、ロバート・ソブクウェ など、多くの著名な政治犯が収監された。
- 獄中での過酷な労働と劣悪な生活環境が記録されている。
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ネルソン・マンデラの独房
- 2×2.5メートルの狭い独房で、彼はここで手紙を書き、著書『自由への長い道(Long Walk to Freedom)』の一部を執筆した。
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石切場(Limestone Quarry)
- 収監者たちが強制労働を課された場所で、現在は和解と自由の象徴として保存されている。
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島の生態系
- ロベン島にはペンギンやアザラシなどの野生動物が生息しており、自然保護区としても重要な役割を持っている。
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博物館としての役割
- 1997年から博物館として運営され、元政治犯がガイドを務め、過去の体験を直接語るツアーが人気。
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石切場(Limestone Quarry) |
現在の状況
- 観光名所 として、毎年多くの訪問者がネルソン・マンデラの歴史を学ぶために訪れる。
- 保存活動 が進められ、刑務所や石切場が修復されている。
- 教育施設 として、アパルトヘイトの歴史や人権問題について学べるプログラムが提供されている。
アクセス
アクセス
- 所在地:南アフリカ、ケープタウン沖12km
- 行き方:ケープタウンのウォーターフロントからフェリーで約30分
- ツアー料金:約400-600南アフリカランド(約25-35ドル)
まとめ
ロベン島は、アパルトヘイト時代の歴史とネルソン・マンデラの闘いを象徴する重要な遺産です。過去の不正義を記憶し、和解と平和の象徴として保存されており、南アフリカを訪れる際には必ず立ち寄りたい世界遺産の一つです。
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