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モヘンジョダロ(Mohenjo-daro) |
モヘンジョダロ(Mohenjo-daro, モヘンジョ=ダーロ, モヘンジョ・ダロ, モヘンジョ・ダーロ, موئن جو دڑو)は、現在のパキスタン・シンド州にあるインダス文明(紀元前2600年~紀元前1800年頃)の最大規模の都市遺跡 です。都市計画や排水システムの高度な発展が見られ、インダス文明の先進性を示す貴重な遺跡とされています。1980年にユネスコ世界遺産(文化遺産) に登録されました。
歴史
- 紀元前2600年頃:インダス文明の都市として繁栄。
- 紀元前1800年頃:突然の衰退(気候変動、河川の流路変化、社会的要因が原因と推測)。
- 1922年:インド考古学者ラキシュ・バナージーによって再発見。
- 1980年:ユネスコ世界遺産に登録。
特徴
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高度な都市計画
- 碁盤目状に整備された道路網(幅広いメインストリートと細かい路地)。
- 公共施設と住宅が整然と配置 され、組織的な都市構造を持つ。
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優れた排水システム
- 家々に水を供給する井戸 が存在。
- 下水道と排水溝が発達 しており、ほぼ全ての家が排水設備を持っていた。
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大浴場(グレート・バス)
- 宗教的または儀式的な目的 で使用されたと考えられる。
- レンガ造りの防水構造 を持つ古代の公共浴場。
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モヘンジョダロの神秘的な遺物
- 「踊る少女」像(Dancing Girl)(青銅製の小さな彫像)。
- 「王または僧の像」(厳かな表情を持つ男性の彫像)。
- 印章(シール) に刻まれた未解読のインダス文字。
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大浴場(グレート・バス) |
現在の状況
- 発掘が進んでいるが、風化や地下水の影響で保存が課題。
- 一部の遺跡は保存のため埋め戻されている。
- 観光地として公開されているが、環境要因による損傷が懸念されている。
アクセス
- 所在地:パキスタン・シンド州
- 最寄り都市:カラチから約400km(車や鉄道で約7〜8時間)
- 入場料:外国人向け 約500パキスタン・ルピー(約300円)
まとめ
モヘンジョダロは、インダス文明の高度な都市計画と先進的な社会システムを示す貴重な遺跡 です。現在も未解明な点が多く、インダス文字の解読や文明の衰退原因など、歴史的な謎が残されています。今後の研究と保存活動が進められ、さらなる発見が期待される世界遺産の一つです。
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