2025年2月12日水曜日

世界遺産:レンソイス・マラニャンセス国立公園(Parque Nacional dos Lençóis Maranhenses)ー ブラジル

レンソイス・マラニャンセス国立公園(Parque Nacional dos Lençóis Maranhenses)

レンソイス・マラニャンセス国立公園(Parque Nacional dos Lençóis Maranhenses)は、ブラジル北東部のマラニャオン州 に位置する、白い砂丘と青いラグーンが広がる幻想的な風景が特徴の国立公園です。「レンソイス(Lençóis)」とはポルトガル語で「シーツ」を意味し、波のように連なる白い砂丘がまるで広大なシーツのように見える ことから名付けられました。

このユニークな自然景観と生態系が評価され、2024年にユネスコ世界遺産(自然遺産) に登録されました。

地理・環境

  • 所在地:ブラジル・マラニャオン州
  • 面積:約 1,550㎢(東京都の約0.7倍)
  • 気候:熱帯気候(雨季:1~6月、乾季:7~12月)
  • 特徴:砂丘、淡水ラグーン、マングローブ、川、湿地が混在
ラゴア・アズール(Lagoa Azul)

特徴

  1. 白い砂丘と青いラグーンの絶景

    • 高さ40m以上の砂丘 が延々と続き、その間にできるラグーンが織りなす景色は世界的に珍しい。
    • ラグーンの水 は、雨季(1~6月)に降った雨が砂丘のくぼみに溜まってできる。
    • 乾季(7~12月)には水が蒸発し、ラグーンの数が減少する。
  2. ラグーンの代表的なスポット

    • ラゴア・アズール(Lagoa Azul):最も美しいとされる青いラグーン。
    • ラゴア・ボニータ(Lagoa Bonita):砂丘に囲まれたエメラルドグリーンのラグーン。
    • ラゴア・ダ・エスペランサ(Lagoa da Esperança):年間を通じて水が残る希少なラグーン。
  3. 独特な生態系

    • 砂漠のような景観でありながら、年間1,200mm以上の降水量 があり、砂漠ではない。
    • 魚や水生生物が生息(雨季には魚が出現し、乾季には地中の卵が孵化する)。
    • マングローブ林や湿地には、カメ、カワウソ、野鳥 などが生息。
  4. 観光とアクティビティ

    • 4WDツアー(砂丘を越えてラグーンへ向かう)。
    • ラグーンでの水遊び(透明度の高い水が魅力)。
    • ハイキングやサンドボード(砂丘を滑り降りる体験)。

現在の状況

  • エコツーリズムが発展 し、持続可能な観光が推奨されている。
  • 気候変動の影響 で降水パターンが変わり、ラグーンの形成に変化が出ている。
  • アクセスの整備 が進み、観光客が増加中。

アクセス

  • 最寄り都市:バヘリーニャス(Barreirinhas)
  • 移動手段
    • サンルイス(São Luís)からバヘリーニャスまでバスで約4時間
    • そこから4WDで公園内へ移動

まとめ

レンソイス・マラニャンセス国立公園は、世界でも類を見ない砂丘とラグーンが共存する絶景の地 で、雨季と乾季で異なる景観が楽しめるユニークな場所です。持続可能な観光が進められており、訪れる人々を魅了する自然の奇跡として、今後も注目される世界遺産の一つです。


0 件のコメント: