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ウマイヤ・モスク(Umayyad Mosque) |
ダマスカス(دمشق, Dimashq)は、シリアの首都であり、世界で最も古くから人が継続的に住み続けている都市の一つです。約5,000年以上の歴史を持ち、古代から中東の交易・文化の中心地として発展してきました。現在はイスラム文化と西洋文化が融合する都市であり、2008年には「アラブ文化首都」にも選ばれました。
歴史
- 紀元前3,000年頃:最古の定住地としての記録が残る。
- 紀元前1,500年頃:エジプトの影響を受ける。
- 紀元前1,000年頃:アラム人の都市国家として繁栄。
- 紀元前732年:アッシリア帝国に征服される。
- 紀元前333年:アレクサンドロス大王が征服し、ギリシャ文化が浸透。
- 7世紀:イスラム帝国(ウマイヤ朝)の首都となり、黄金時代を迎える。
- 1516年:オスマン帝国の支配下に入る。
- 20世紀:フランスの委任統治を経て、1946年にシリアが独立し、首都となる。
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旧市街(Old City of Damascus) |
特徴
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ウマイヤ・モスク(Umayyad Mosque)
- イスラム世界で最も重要なモスクの一つ。
- かつてはローマ神殿やキリスト教の教会だった場所に建設され、異文化の融合を象徴する建築。
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旧市街(Old City of Damascus)
- ユネスコ世界遺産に登録されており、城壁に囲まれた歴史的な街並みが残る。
- 迷路のような細い路地にスーク(市場)が広がり、シルクやスパイスが売られている。
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ストレート・ストリート(Straight Street)
- 新約聖書にも登場し、古代ローマ時代から続く重要な通り。
- パウロが改宗した場所とも言われており、キリスト教徒にとっても重要な地。
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シリア伝統建築
- ダマスカスの伝統的な家屋は、中庭を囲むスタイルが特徴的。
- ダマスカス鋼や細密装飾を施した木工品など、職人技が光る工芸品が多い。
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多文化の融合
- イスラム、キリスト教、ユダヤ教の文化が共存してきた都市であり、宗教的・歴史的遺産が豊富。
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ストレート・ストリート(Straight Street) |
- 所在地:シリア南西部
- 最寄り空港:ダマスカス国際空港
- 交通:バスやタクシーが主要な移動手段
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サラディーン像 |
ダマスカスは、5000年以上の歴史を持つ世界最古級の都市であり、古代から中世、近代にかけて多様な文化の影響を受けながら発展してきました。現在もその歴史的価値を維持しつつ、現代都市としての側面も持っています。歴史と文化が交差するこの都市は、中東の歴史を知る上で欠かせない場所です。
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