2025年2月4日火曜日

世界遺産::ゴレ島(Île de Gorée)ーセネガル

ゴレ島(Île de Gorée)

ゴレ島(Île de Gorée)は、セネガルの首都ダカールの沖合約3kmに位置する小さな島で、面積は約28ヘクタール(0.28平方キロメートル)ほどの小規模な島です。この島は、かつてアフリカから新世界へと送られた奴隷貿易の拠点の一つとして知られ、現在はその歴史を伝える遺産としてユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されています。

奴隷の家(Maison des Esclaves)
歴史

  • 15世紀:ポルトガル人によって発見され、ヨーロッパ人による最初の拠点が築かれる。
  • 17世紀:オランダ、次いでフランスが支配し、奴隷貿易の拠点として発展。
  • 18~19世紀:奴隷貿易が最盛期を迎え、多くのアフリカ人がこの島からアメリカ大陸へ送られた。
  • 19世紀後半:奴隷貿易の廃止後、フランスの植民地支配下で行政の中心地として機能。
  • 1960年:セネガル独立後、歴史遺産としての保護が進められる。
  • 1978年:ユネスコ世界遺産に登録される。

ゴレ要塞(Fort d’Estrées)
特徴

  1. 奴隷の家(Maison des Esclaves)

    • 18世紀に建てられた奴隷貿易の拠点。
    • ここから多くのアフリカ人が「決して戻ることのない扉(Door of No Return)」を通って船に乗せられた。
    • 現在は博物館として公開され、奴隷貿易の悲惨な歴史を伝える場となっている。
  2. 植民地時代の建築

    • フランス統治時代のカラフルなコロニアル風の建物が残っており、歴史的な街並みが美しい。
    • 石畳の路地や要塞跡なども観光スポットとなっている。
  3. ゴレ要塞(Fort d’Estrées)

    • 19世紀に建設されたフランスの要塞で、現在は博物館として機能。
    • セネガルの歴史や考古学的な展示が行われている。
  4. アートと文化の島

    • 現在は多くのアーティストが住み、ギャラリーや工房が点在する。
    • アフリカの伝統工芸品や絵画が観光客向けに販売されている。

アクセス

  • 所在地:セネガル、ダカール沖合約3km
  • 行き方:ダカールのフェリーターミナルから船で約20分
  • 入場料:島自体は無料だが、博物館や奴隷の家は有料

まとめ

ゴレ島は、アフリカの歴史と奴隷貿易の悲劇を象徴する重要な遺産です。現在は観光地としても発展し、美しい景観とともに、訪れる人々に過去を振り返る機会を提供しています。


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