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アヌラーダプラ(Anuradhapura, අනුරාධපුරය) |
アヌラーダプラ(Anuradhapura, අනුරාධපුරය)は、スリランカ北部に位置する古代都市 で、紀元前4世紀から約1,400年間にわたりスリランカの王都として栄えた場所です。仏教の聖地としても知られ、多くの**仏塔(ストゥーパ)**や寺院が残ることから、「スリランカ仏教の中心地」とされています。1982年にユネスコ世界遺産(文化遺産) に登録されました。
歴史
- 紀元前4世紀:シンハラ王朝の最初の首都として建設。
- 紀元前3世紀:インドのマウリヤ朝のアショーカ王から仏教が伝来し、仏教の中心都市となる。
- 紀元後993年:南インドのチョーラ朝の侵攻により王都が破壊され、アヌラーダプラ王朝が崩壊。
- 11世紀以降:新しい王都ポロンナルワに遷都され、アヌラーダプラは放棄される。
- 19世紀:イギリス植民地時代に発掘・修復が始まり、仏教の巡礼地として復興。
- 1982年:ユネスコ世界遺産に登録。
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スリー・マハー菩提樹(Sri Maha Bodhi) |
特徴
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仏教の聖地
- スリー・マハー菩提樹(Sri Maha Bodhi)
- 紀元前3世紀にインドのブッダガヤから持ち込まれた菩提樹。
- 世界最古の記録がある植えられた木であり、仏教徒にとって最も神聖な場所の一つ。
- スリー・マハー菩提樹(Sri Maha Bodhi)
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巨大な仏塔(ストゥーパ)
- ルワンウェリ・サーヤ大塔(Ruwanwelisaya Stupa)
- 紀元前2世紀に建設されたスリランカ最大級の仏塔。
- トゥーパーラーマ・ダガバ(Thuparamaya Dagaba)
- 紀元前3世紀に建てられたスリランカ最古の仏塔で、仏陀の鎖骨が納められているとされる。
- アバヤギリ大塔(Abhayagiri Dagaba)
- 紀元1世紀に建立された仏塔で、かつては仏教修行の中心地だった。
- ルワンウェリ・サーヤ大塔(Ruwanwelisaya Stupa)
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広大な古代都市遺跡
- 王宮跡(The Royal Palace)
- アヌラーダプラ王朝の王宮跡で、かつては壮大な建築が立ち並んでいた。
- クッタム・ポクナ(Kuttam Pokuna, 雙池)
- 古代の水浴施設で、スリランカの高度な水利技術を示す貴重な遺構。
- 王宮跡(The Royal Palace)
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高度な灌漑システム
- 王都を支えた巨大な貯水池(タンク)があり、農業と都市生活を維持する高度な技術があった。
- トゥパーラーマ・ウェワ(Tissa Wewa) などの貯水池が現存する。
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ルワンウェリ・サーヤ大塔(Ruwanwelisaya Stupa) |
現在の状況
- 仏教巡礼の聖地 として、国内外から多くの巡礼者が訪れる。
- 観光地としても人気 で、遺跡群を巡るツアーが多数開催されている。
- 保存・修復作業が進行中 で、仏塔や遺跡の保全が続けられている。
アクセス
- 所在地:スリランカ北部、アヌラーダプラ県
- 最寄り都市:コロンボ(Colombo)から車または鉄道で約4~5時間
- 入場料:世界遺産地区の入場料は約25ドル
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クッタム・ポクナ(Kuttam Pokuna, 雙池) |
まとめ
アヌラーダプラは、スリランカ最古の王都であり、仏教の聖地として今も重要な役割を果たしています。仏塔や王宮跡、水利システムなど、古代の高度な技術と文化の痕跡が残るこの遺跡は、スリランカの歴史と仏教文化を知る上で欠かせない世界遺産です。
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