2025年2月4日火曜日

世界遺産:スタリ・モスト(Stari Most)ーボスニア


スタリ・モスト(Stari Most、ボスニア語で「古い橋」の意味)は、ボスニア・ヘルツェゴビナの都市 モスタル(Mostar) にある歴史的な石橋です。16世紀にオスマン帝国によって建設され、ボスニア・ヘルツェゴビナの象徴的な建造物の一つとなっています。この橋は、 ネレトヴァ川(Neretva River) をまたぎ、東西の文化を結びつける重要な役割を果たしてきました。

歴史

  • 1557年:オスマン帝国のスルタン・スレイマン1世の命により建設が開始。
  • 1566年:オスマン帝国の著名な建築家 ミマール・ハイレッティン(Mimar Hayruddin)によって完成。
  • 400年以上にわたり使用され、オスマン帝国建築の傑作として評価される。
  • 1993年:ボスニア紛争中にクロアチア軍によって破壊される。
  • 2004年:ユネスコと国際社会の支援により復元工事が完了。翌年、ユネスコ世界遺産 に登録される。

特徴

  1. オスマン帝国建築の傑作

    • アーチ型の橋で、長さ 29m、高さ 24m
    • 建設当時は、最も長い単一アーチ橋 の一つとされていた。
    • 石灰岩で作られ、美しい曲線を描くデザインが特徴的。
  2. モスタルのシンボル

    • 東西の文化が交差する歴史的な街並みの中心に位置。
    • モスタルの街の名前は「橋の守り人(Mostari)」に由来しており、この橋が都市のアイデンティティを象徴している。
  3. スタリ・モスト・ダイビング

    • 毎年、地元の若者やダイバーが橋の上からネレトヴァ川へ飛び込む伝統的なイベントが開催される。
    • このダイビングは勇気と名誉の証とされ、観光客にも人気。
  4. 戦争と復興の象徴

    • 1993年に戦争で破壊されたが、2004年に忠実に再建され、和解と平和のシンボルとなった。
    • 元の設計に基づき、オスマン時代の伝統的な建築技法を用いて復元された。

アクセス

  • 所在地:ボスニア・ヘルツェゴビナ、モスタル
  • 最寄り空港:モスタル空港(Mostar Airport)、またはサラエボから車で約2時間
  • 入場料:橋の見学は無料(近くの博物館は有料)

まとめ

スタリ・モストは、ボスニア・ヘルツェゴビナの歴史、文化、そして平和への願いを象徴する重要な遺産です。その美しいアーチと歴史的背景は、多くの観光客を魅了し続けています。モスタルを訪れるなら、ぜひ立ち寄りたいスポットです。


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