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シャルトル大聖堂(Chartres Cathedral) |
シャルトル大聖堂(Cathédrale Notre-Dame de Chartres)は、フランス・シャルトルにあるゴシック建築の最高傑作の一つ で、12世紀から13世紀にかけて建設されました。美しいステンドグラスと荘厳な彫刻が特徴で、1979年にユネスコ世界遺産(文化遺産) に登録されました。
歴史
- 12世紀以前:この地には古くから聖母マリアを祀る教会があった。
- 1194年:大火災により旧聖堂が焼失し、新たなゴシック様式の大聖堂が建設開始。
- 1220年頃:主要な建築工事が完了し、現在の姿に近づく。
- 13~16世紀:増改築が行われ、装飾や塔が追加。
- 20世紀以降:戦争による被害を免れ、修復と保存が進められる。
特徴
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ゴシック建築の傑作
- 2つの異なる様式の塔(北塔はフランボワイヤン・ゴシック、南塔はロマネスク様式)。
- 巨大なバラ窓(ローズウィンドウ):精巧なステンドグラスが特徴。
- 3つの壮大な門(西正面・南門・北門):聖書の場面を描いた彫刻が施されている。
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シャルトル・ブルーと呼ばれるステンドグラス
- 12世紀~13世紀に制作された176枚のステンドグラス が残る。
- 「シャルトル・ブルー」 と呼ばれる深い青色のガラスが有名。
- 「聖母子の窓」や「天地創造の窓」など、聖書の物語を描いた芸術作品が多数。
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巡礼の中心地
- 大聖堂には、聖母マリアの聖遺物「聖母のヴェール(Sancta Camisia)」が収められており、中世から巡礼地として信仰を集める。
- 床には12世紀の迷路(ラビリンス) があり、巡礼者が祈りながら歩くことで精神的な旅を象徴する。
現在の状況
- フランスを代表する観光地であり、年間数十万人の巡礼者・観光客が訪れる。
- 修復・保存作業が続けられており、ステンドグラスの清掃や修復も進められている。
- 毎年夏には「シャルトル・ルミエール」と呼ばれる光のショーが開催され、大聖堂が幻想的にライトアップされる。
アクセス
- 所在地:フランス・シャルトル
- 最寄り都市:パリから電車で約1時間(シャルトル駅下車徒歩10分)
- 入場料:無料(塔への登頂やガイドツアーは有料)
まとめ
シャルトル大聖堂は、ゴシック建築の傑作であり、世界最高峰のステンドグラス芸術を誇る大聖堂 です。中世ヨーロッパの巡礼文化を今に伝える貴重な世界遺産であり、現在も修復・保存が続けられながら、多くの人々を魅了し続けています。
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