![]() |
ホヤ・デ・セレン遺跡(Joya de Cerén) |
ホヤ・デ・セレン遺跡(Joya de Cerén)は、エルサルバドルにある古代マヤ文明の集落遺跡 で、「中米のポンペイ」とも呼ばれています。紀元7世紀頃の火山の噴火により火山灰に埋もれたため、当時の生活の様子が極めて良好な状態で保存されています。1993年にユネスコ世界遺産(文化遺産) に登録されました。
歴史
- 紀元7世紀:ロマ・カリエタ火山(Loma Caldera)の噴火によって集落が火山灰に埋もれる。
- 1976年:農業用地の整備中に偶然発見され、考古学的調査が開始。
- 1993年:ユネスコ世界遺産に登録。
特徴
-
古代マヤ文明の生活を示す貴重な遺跡
- 火山灰に埋もれたため、当時の生活道具、家屋、農業設備などが非常に良好な状態で保存されている。
- 日常生活の痕跡(キッチン、食器、農作物など)がそのまま残っている点が特徴。
-
マヤ文明の農耕文化の証拠
- トウモロコシやマニオクなどの農作物の栽培跡が発見されており、マヤ人の農業の実態を知る手がかり となっている。
- 畑や貯蔵庫、農作業用の道具も確認されている。
-
住居や公共施設の構造
- 住居、共同作業場、宗教的施設、貯蔵施設などが発掘されている。
- 住居にはベッドや棚、調理用具 が残されており、当時の生活様式がうかがえる。
-
火山灰の中に埋もれたため良好な保存状態
- 火山灰が酸素を遮断し、遺物や建築物が腐食や風化を免れた。
- このため、マヤ文明の一般市民の生活の詳細が分かる貴重な遺跡となっている。
現在の状況
- 考古学的な保護と保存作業 が継続して進められている。
- 観光地として一般公開 され、現地ガイドが遺跡の歴史を解説するツアーが行われている。
- 火山灰の下から新たな発見が続いており、研究が続けられている。
アクセス
- 所在地:エルサルバドル中央部・ラ・リベルタ県
- 最寄り都市:首都サンサルバドルから車で約30~40分
- 入場料:約3~5米ドル(ガイド付きツアーは別料金)
まとめ
ホヤ・デ・セレン遺跡は、火山噴火により当時のマヤ文明の生活がそのまま保存された「中米のポンペイ」 であり、日常生活の詳細を知ることができる貴重な遺跡です。王族や貴族ではなく、一般市民の生活に焦点を当てた遺跡として特に価値が高く、マヤ文明の研究において重要な役割を果たしています。
0 件のコメント:
コメントを投稿