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ココ島(Isla del Coco) |
ココ島(Isla del Coco, ココス島)は、コスタリカ沖の太平洋上に浮かぶ熱帯雨林に覆われた島 で、海洋生物の多様性が非常に豊かなことから「太平洋のガラパゴス」とも呼ばれています。無人島でありながら、多くの海洋生物や固有種が生息することが評価され、1997年にユネスコ世界遺産(自然遺産) に登録されました。
地理・環境
- 所在地:コスタリカ本土から約 550km 西の太平洋上
- 面積:約 24㎢(東京都の半分ほどの大きさ)
- 気候:熱帯雨林気候で、年間を通じて高温多湿
- 特徴:急峻な山岳地形と滝が多く、ジャングルに覆われた島
歴史
- 1526年:スペイン人探検家 フアン・カベス によって発見される。
- 17世紀~19世紀:海賊の隠れ家として使用され、多くの財宝が埋められたという伝説がある。
- 1832年:コスタリカが正式に領有を宣言。
- 20世紀後半:科学者たちが生態系の貴重さを発見し、保護活動が進められる。
- 1997年:ユネスコ世界遺産に登録。
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ハンマーヘッドシャーク |
特徴
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驚異的な海洋生物の多様性
- ハンマーヘッドシャーク、マンタ、ジンベエザメなどの大型魚類が豊富。
- イルカやウミガメも生息し、世界的に有名なダイビングスポットになっている。
- 海底にはサンゴ礁が発達し、約 260種類以上 の魚類が確認されている。
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島の固有種が豊富
- ココスフィンチ(Cocos Finch):ダーウィンフィンチに近い固有鳥類。
- ココスヤモリ(Cocos Island Gecko) などの固有爬虫類も生息。
- 島の約 70%の植物が固有種 であり、独特の生態系を形成している。
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「宝島」の伝説
- ココ島には17~19世紀に海賊が財宝を隠したという伝説があり、今も財宝探しが行われることがある。
- 代表的な伝説には「リマの財宝」(ペルーの黄金)や「ウィリアム・トンプソンの財宝」などがあるが、発見された例はない。
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世界的に有名なダイビングスポット
- ココ島周辺の海域は透明度が高く、大型の海洋生物が集まるため、世界中のダイバーの憧れの地 となっている。
- 特にハンマーヘッドシャークの群れに出会える確率が高いことで有名。
現在の状況
- 無人島であり、研究者やレンジャーのみが滞在(コスタリカ政府による厳重な保護下にある)。
- 観光は許可制で、主にダイビングツアー(サンノゼ発のボートで約36時間)。
- 違法漁業や気候変動による環境破壊 のリスクがあり、保全活動が進められている。
アクセス
- 最寄り都市:コスタリカの首都サンホセ
- 移動手段:プンタレナス港からボートで約36~48時間
- 入島制限:個人での訪問は不可、政府公認のツアーのみ許可
まとめ
ココ島は、手つかずの熱帯雨林と驚異的な海洋生物の多様性を持つ、世界でも貴重な自然遺産です。特にダイビングの聖地として知られ、ハンマーヘッドシャークの大群や色とりどりの魚が泳ぐ姿は圧巻です。伝説の財宝とともに、未知の魅力が詰まった「太平洋のガラパゴス」として、今後も保護が続けられることが期待されています。
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